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宵闇ふぁみりー第二話

2009-06-20 | 11:15

宵闇ふぁみりー
-第2話-                           

 
柔らかな
そして、暖かな感触
誰かに抱かれている感じ
…って

ゴスン

「つつつつつつ」

やっぱり…
目の前には顎を押さえて顔をしかめてる娘
さっきまで、僕のことを…

「こら、バカシンジ、いきなり起き上がるんじゃない。
 痛いじゃないの

…僕のことを
『シンジお兄様』
って呼んでくれてたのに

「あの、明日香ちゃん?」

どかっ

「『明日香ちゃん』じゃないでしょ。
 アタシのことは『アスカ様』と呼びなさい。
 下僕の常識よ」

「下僕って…
 …誰が?」

「アンタよアンタ。
 アタシとアンタは契ったのだから、アンタは下僕でアタシはご主人様なの、わかったわね」

「ち、契るって

しーんじーーーー
ドサッ

階段を駆け登って、蹴りをいれようとして足を上げたところをすべって落っこちた
…とうさん(涙)

「あんなんでよくこの結界の中に入ってこれたわね」

「結界?」

「そ。
 閉じ込められてるのよ、アタシ」

そうか…
僕もとうさんも霊感がまったくないから…
結界の存在さえ気付かなかった


「我思うゆえに我あり」

とうさん、復活がどんどん早くなるね。

「知覚されないものは、存在そのものが無。
 無いものに影響されることなどありえん」

「アタシにとっては、結界は確かな実体をもって存在しているわ。
 この結界内にはアタシ以外は誰もいない。アタシには結界を破る力がない。
 …どうしょうもなかった。
 そんな時にアンタが来たのよ、シンジ」

「私は碇流退魔術の開祖、碇ゲンドウだ」

「アンタを見て胸がたかなったの」

「問題ない」

「欲しくてたまらなくなったの」

「…問題ない

「……」
「……」

「シンジ、これ何?」

「僕のとうさん」

「下僕の物はアタシの物。
 …とはいえ」

考えてる。やっぱりいらないよな。
僕も時々捨ててきたくなるし。

ソワそわ
ドキどき

なにか期待してるのか、妙にそわそわしてるし…
まったく

「き~めた♪」


どきドキ


そわソワ

「シンジ、下僕としての初仕事よ。
 こいつを退治して。
 終ったらご褒美あ・げ・る

「承知」

…って
とうさん、僕と戦う気なの?

バサッ

羽織を脱ぎ捨て
懐から懐刀を取り出す。
そして切っ先をかえして自分の指を傷つける。

ぐわあああああっ

「ものすごい声あげてるけど…
 ほんのちょっと血が滲むぐらいに切っただけなのに」

「とうさん、痛がりだから」

目元に涙を滲ませ…サングラスの外にまで流れてるんだから、泣いてるといったほうがいいか…
まあ、とにかく、泣きながら、とうさんは手甲の五芒星を傷ついた指でなぞる。
1回、2回
白い五芒星が赤くなるころ、それは起こった。

「地面に」

そう、手甲の五芒星が拡大されて地面に移っている。
そして、その真中から白いものが湧き出している。
徐々に、徐々に
白が凝縮されて形をつくっていく

「キレイ」

現われたのは、天鵞絨のような毛並みをした白狼。
爛々と輝く金色の瞳には、確かな知性を感じさせる。

「碇流退魔術の極意は、使役獣の召還にある」

グルグルグル

低い怒りの声
とうさん、顔をひきつらせながら、無視しようとしてる

「行け」

ぷいっ

「行くがよい」

ぷいっ

「行って下さい」

ぷいっ

「えーい。何が望みだ」

とっタタタタ

いつものことだけど。ここからが長いんだ。
条件が折り合うまでテコでも動こうとしないし…

今のうちに僕も召還しとくか
えいっと

懐刀で指に傷をつけ、手甲の五芒星をナゾル。
1回、2回
体の奥底から力が湧きあがり、手甲の五芒星から噴出する感覚。
ここまではまったくとうさんと一緒。
でも、僕の場合は条件闘争を必要としないから、今のうちに攻撃すれば確実に勝てる…
…勝ってもしょうがないけど。

≪ご褒美がもらえる≫

そう、ご褒美が…って

≪よかったわね≫

目の前に青みががった毛並の狼が…
でも、いつもより目つきが冷たい。
蒼い瞳が冷気を放ってる。

「あの」

≪命令をどうぞ、ますたー≫

平仮名で言わなくても

≪攻撃します≫

いや、まだ僕は命令してないんだけど

タタタタタタ

しかも、そっちにはアスカしかいないんだけど

ぐおおおおっっつつ

 

 

つづく

 一話へ          三話へ 


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Theme : 二次創作:小説
Genre : 小説・文学

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