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宵闇ふぁみりー第一話

2009-06-17 | 23:40

宵闇ふぁみりー

-第1話-                           

 
闇を切り抜いてきたような真っ黒の着流し。
黒の羽織に黒の手甲。
黒足袋に黒の下駄。
ちょっと離れてしまえば、闇に紛れて見失ってしまいそうだ。
……いっそのこと見失ってしまおうか

「もうすぐだ」

射るような視線。
漆黒の男の顔には、やはり黒のサングラス。
あきらめるほかないんだろう…
「わかってるよ」

僕の家は、代々憑物落しを生業にしていた。
過去形なのには訳が在る。
今は憑物落しを生業にしていないからだ。
御先祖様には申し訳ないけど、憑物落しに最も必要な詭弁を弄せないんじゃしょうがない。
とうさん、無口だもんな。

『問題無い』
『シナリオどおりだ』
『ニヤリ』
でつまって、結局、力づくになるんだから。

「問題無い。
 退魔士に呪文は必要ない」

ホントにそうなのかは知らないけど、少なくとも碇流の退魔法には呪文はない。
かわりにあるのが・・・

漆黒の装いの中の唯一の色
手甲の五芒星が白く闇に浮かび
消えた

ドサッ

またどっかに落っこちたな。
だからサングラスは止めろっていってるのに。
もう独りで行こう。


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宵闇ふぁみりー第二話

2009-06-20 | 11:15

宵闇ふぁみりー
-第2話-                           

 
柔らかな
そして、暖かな感触
誰かに抱かれている感じ
…って

ゴスン

「つつつつつつ」

やっぱり…
目の前には顎を押さえて顔をしかめてる娘
さっきまで、僕のことを…

「こら、バカシンジ、いきなり起き上がるんじゃない。
 痛いじゃないの

…僕のことを
『シンジお兄様』
って呼んでくれてたのに

「あの、明日香ちゃん?」

どかっ

「『明日香ちゃん』じゃないでしょ。
 アタシのことは『アスカ様』と呼びなさい。
 下僕の常識よ」

「下僕って…
 …誰が?」

「アンタよアンタ。
 アタシとアンタは契ったのだから、アンタは下僕でアタシはご主人様なの、わかったわね」

「ち、契るって

しーんじーーーー
ドサッ

階段を駆け登って、蹴りをいれようとして足を上げたところをすべって落っこちた
…とうさん(涙)

「あんなんでよくこの結界の中に入ってこれたわね」

「結界?」

「そ。
 閉じ込められてるのよ、アタシ」

そうか…
僕もとうさんも霊感がまったくないから…
結界の存在さえ気付かなかった


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宵闇ふぁみりー第三話

2009-06-23 | 22:13

宵闇ふぁみりー
-第3話-           


レ…
…いや、仮に使役獣Rとしておこう…
使役獣Rが牙をムイテ、アスカに襲いかかる。

レ…
…使役獣Rにしたら本気の半分も出してない攻撃。
でも、並の化け物なら2・3体はまとめて消滅させられかねない、そんな攻撃。

突進してくる蒼き狼を悠然と見つめるアスカ。
蒼い目が興味深そうに細められる。
そしてゆっくりと体を前傾させて、両足に力をコメル
ぽそっ
ボン ボヤージュ
…服か…

…凄い
アスカの立っていた位置にはきょとんとした顔をした使役獣R。
アスカは赤い残像を残して、あっという間に4・5メートルの距離を移動してしまっている。
それに気付いた使役獣Rが自らのつくったミニクレータから飛び出てくる。

使役獣Rの瞳の色が紫色になっている。
徐々に本気になってきている証拠だ。

「今度はこっちの番よね」

ぱちん

指をはじくとまた城壁の蔓が伸び出してアスカの手元に。

ちゅっ

右手の甲にクチヅケをして蔓をつかむ。
こよりのように何本かの蔓が束ねられ、さらにそれが集まって固まり、鞭の形がつくられた。
左手にも同様な蔓の鞭が形成されていく。
双鞭か…

ぽそっ
マルチブルタイタンパー
…靴か…

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宵闇ふぁみりー第四話

2009-06-26 | 21:59

宵闇ふぁみりー
-第4話-          

                 
「レイ、醤油とってくれ」

「ママ、これ美味しいよ」

「ユイ、わたしの箸がないぞ」

「あら、レイ、あなたもようやっと味の違いがわかるようになったのね」

「ひどーい」

「レイ、醤油」
「ユイ、箸」

フフフフ
アハハハ

「「……」」


働かざる者食うべからず

どこにでもある家庭の食卓
どこにでもあるわけでもないだろう黒板
そこに大書された文字

かあさんが笑いながら黒板に歩みより
赤のチョークを握り
アンダーラインをひいた


浮気モノも食うべからず

紫のチョーク(特注品)を握ったレイがその下にかかれた文字を囲む。

とうさんが『働かざる者』なのには僕も異議をはさまない。
でも、『浮気モノ』というのはひどいんじゃないのかな。
とうさんは、かあさんヒトスジだし、たぶん。

「『浮気モノ』はおまえをさしていると思うのだがな」

独り言は聞き流してほしいな…
でも、僕がなんで『浮気モノ』なんだろう?
恋人もいないんだから、浮気になりようがないのに…

「たしか、親の決めた許婚がいたはずだが」

「あら、本人も納得してましたわよ」

「そうそ」

そうなんだ…
…って
「初耳だよ」

「ひど~い、シンジがお嫁になってって言ったんじゃない」

「いつ?」

「10年前」

…というと僕が10歳でレイは5歳。
初めて会った頃かな。
とうさんがユイかあさんと再婚したのがちょうど10年前だったと思う。
レイは、ユイかあさんの連れ子。
ユイかあさんの後ろに隠れて、でも、顔をちょっと出して僕の方をうかがうレイが可愛かったっけ。

「いやだ、それほどでも

ホントにあの頃は可愛かったな。

「……なんか含みのある言い方ね

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宵闇ふぁみりー第五話

2009-07-02 | 21:12

宵闇ふぁみりー
-第5話-           

10年前のことだから…
やっぱり、あのことから思い出すべきなのかな。

よ~し

いそいそ
いそいそ

「何してらっしゃるの?
 シンジお兄様」

「見て判らないの?」

「判らないから聞いてんのよ」

しきしき
しきしき

「布団敷いてんじゃない」

「なんでよ?」

「回想するからに決まってるでしょ」
ゴリゴリ
ゴリゴリ

「で?」

「ん?」

「あんたは何してんの?」

「走馬燈を回してんの」

「それは石臼だろう」

「牧ちゃん、他人の男(シンジ)ばっかり追っかけてないで常識を学ばなきゃ」

「どっちがよ」
「ば、バカなことを…」

う…

「ん?」

う、うぐわっ

「はじまったわね」

「そ、そんな。胸がない」

ごきゃ

「ありゃっ?」
レイの肘の下には、サングラスの怪しい男

「あんた髭メガネにもちょっかいだしてたの?」

「人ぎぎの悪いこついわんといてつか~さいっちゃ」

「動揺してるわね」

「私は、ママほど悪趣味じゃないわよ」

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